桜満開の平塚総合公園、しかし空には暗雲たちこめ…湘南2-3徳島

徳島は今期、調子が悪い。去年9月から勝利が無いとか。
子供の出来が悪いといって取り替えることができないのと同じで、苦しいチームを応援するのは地元愛とか、応援しているうちに情がうつったとか、もはやエンターテイメントというよりは愛情になってる。


その出来の悪い子が苦難を乗り越え、勝利を手にする…今日平塚を訪れた徳島サポーターは、格別の喜びを味わったでしょうね…この感動は、常勝チームのサポでは味わえないよ…

試合開始前

球場のある公園はちょうど桜満開。気温も心地よく、お花見をしている家族連れで賑わっていた。
自分が公園に到着した14:30頃、空は曇り、雨がぽつ、ぽつ、としていた。

前半1: 最初は湘南が押す!

徳島ヴォルティスは全体的に動きが少く、ミスも多い。湘南の攻撃を呼び込む。左サイドバック 30番藤田が攻守でよい動きをみせる。FW10番ドゥンビアは前線で一人気を吐く。前線プレスをかけるものの、トップ下らの動き出しが遅く、チーム全体としてプレスが機能しない。


今節、湘南は鈴木伸、大山らの動きが良い。彼らが積極的に攻撃にからみ、三田も鋭いパスをDF裏に通す。両サイドバックが攻撃参加すると見ていて楽しい。相手のDFを崩す工夫も前節以上に増えていて、何度も決定的チャンスを作る。


そしてセットプレーからアジエルが早いリスタートで反対側サイドのDF裏の空間にパス、鈴木伸が走りこみ、ゴールを決める!

ここから問題発生…

前半2: 徳島逆転する

ゴールを決めたあとも徳島の動きは重く、湘南の攻勢が続く。
何度も決定的チャンスを作るも、ゴールを決めることができない。
そうやっているうちに、なんだかまったりとした雰囲気に…「この雰囲気、何かやばくない?」と感じてきた頃、コーナーキックからあっさり点を決められてしまう。


攻め続けているうちに失点するという、お決まりのパターン。
10年同じパターンを見てきて予知すらできるようになったか…orz


ここで徳島の選手たちが目覚める。
「この勢いに乗って攻めよう」と意思統一ができたのか、全体の動きがよくなってきた。


一方、湘南側は少しずつ連携のちぐはぐ感が出てくる。梅田は俊敏性がなく、攻守で機能していない。彼がボールを持つとチームのリズムが崩れたシーンも見られた。長期間の怪我が「長身なのにハードワークできてテクニックもある」という彼の特徴を奪ってしまったのか…


そうやって攻めあぐねているうちに前半終了前、MF玉乃に得点を決められ、逆転されてしまう。
しかし全体として徳島の動きは悪く、後半うちが挽回するチャンスはたくさんあるように思われた。

後半: 一旦追いつき、突き放される。

後半開始。徳島の動きが良くなり、前半とはうってかわって別チームのようになった。うちの最終ラインが崩されるシーンが見られるようになる。いいチームじゃないか。


一方の湘南は、ハーフタイム中に梅田に変わってリンコンへ交代。しかし、リンコンは梅田以上に機能していなくないか…。
調子の良くなった徳島となんとなく重い雰囲気の湘南との攻防が続く中、セットプレーでジャーンが得点!
重い雰囲気を吹き飛ばすようにジャーン喜ぶ!観客も喜ぶ!


ここからがやっと本当のサッカー。湘南も元気を取り戻し、すでに調子を上げた徳島とガチンコ対決の始まりとなる。
うちの攻めから徳島が素早いカウンターを仕掛け、それを防いだ湘南も素早いカウンターを仕掛ける…やっと面白いサッカーになってきた。


そうした緊迫の中、ドゥンビアがうちらの左サイドで斉藤を突破し、クロスに徳島選手が押し込んで失点。これはうちのDF, GKのミスかな…
その後、加藤望鈴木将太と攻撃的選手を投入して猛攻をかけるも、徳島が守りきり、終了。


徳島に今期初勝利を献上することになった。
試合開始前に立ち込めていた雲は晴れ上がり、青空が見えている。徳島から訪れたサポの心を表しているかのよう。。。

さて…

決定力が問題になるところまで攻撃の問題が改善されてきたのは、プラス材料。もうちょっとで復調するかも…
今日の試合は「原竜太がいたら…」という印象。原 + 石原の2トップだったら、交代で出てきたのが阿部だったら、徳島はもっと苦しんでいたのではないか、と「たら、れば」が頭をよぎる。


次節の草津も徳島同様、今期苦しんでいるチーム。徳島と同じように必死で向かってくるに違いない。